2025-01-08
受験自治体を調べてみよう!②
~広報紙編

自治体を知る最強コンテンツ、広報紙。 だれでも見られる、って知ってました?

広報紙の実力
企業研究と同じく、自治体研究もしよう! ということで、前回の記事では、自治体のウェブサイトから概要情報を探すポイントをお示ししました。 企業研究では、投資家向けのIR情報から財務情報を見ることが推奨されますが、自治体にも、そんな情報があるのでしょうか? その自治体が将来に向かって、どんな施策・事業を展開しようとしているのか、どこを見たらわかるのでしょうか。 そんなとき、実は、「広報紙」が強い味方になるって、知っていましたか?
広報紙って、どうやって見るの?
広報紙を見たことがある人は、そう多くないかもしれません。「たしか、実家には月一で来ていたような?」とか「駅や公共施設のラックにあったよね?」―。毎月手にする環境になかったり、中身までは読んだことがない人は少なくないはずです。 そうすると、「えっ、じゃあ、どうやって見ればいいの?」と思いますよね。 大丈夫です! 広報紙はたいてい、いつでも、だれでも見られるように自治体ごとのウェブサイトにアーカイブされています! 気になる自治体のウェブサイトから、「広報紙」でページ内検索するか、「市政情報」などのタブに「広報紙」ページがあるので、そこに飛んでみましょう。 数年分の広報紙が、PDFで整理されています。 たいていの自治体で広報紙は月に1回の刊行(驚くべきことに、月に3回出ているところもありました<今回調べ>)、区域内は戸別配布をしているところが多いです。最近では、アクセシビリティの観点から、紙だけでなくPDFや電子書籍形式で見られるよう(あるいは、読み上げ機能で聞くことができる)にしている自治体も増えています。
広報紙のどこをみたらいいの?
とはいえ、「広報紙」のページに飛ぶと、膨大なバックナンバーが収蔵されています。全部見られるはずはありませんし、その必要もありません(気になるなら、見てもいいですが・・・)。 ここまで読んでくださったあなたに、こっそり「おすすめの月号」、教えちゃいます。 おすすめの月号① 4月号 4月号の特集は、ほとんどの自治体で「令和○○年度予算が決定しました」という内容をお知らせしています。その4月からの1年間、自治体が何にいくらの予算を割くのか、歳入の見込みとあわせて示されています。「年度予算・決算」が、自治体の財務情報といえます。 予算決算は見るのには少しコツがいりますが、広報紙には、なぜこの事業にお金を使うのか、前年から支出を減らすのはなぜなのか、など理由もあわせて書かれています。単純に、予算決算の情報をウェブサイトから探して読むより、格段に分かりやすいはずです。 おすすめの月号② 1月号 1月号の冒頭には、「年頭に際しての市長の挨拶」が載っています。そこでは、今年、自治体として何を目指していくのか、何を課題としてとらえ、どう解決していくのか、などが語られています。 この自治体で力を入れようとしていることに、あなた自身がどのように役に立てるのか。あなたは、どんなやりがいをもってこの自治体で働けそうか。面接の練習つもりで、考えてみてもいいかもしれません。
広報紙は、意外とおもしろい
いくつか広報紙を見てみると、けっこう違いがあると気付くことでしょう。 最近は、市からのお知らせにとどまらず、社会課題などをテーマとするとか、区域内の住民や企業の活動紹介、意外と知らなかった地域の魅力な発信など、引きつけられる特集を組む広報紙があります。地元出身のタレントや漫画家とコラボした広報紙が、「売り切れ」状態になった、なんてニュース、聞いたことがある人もいるのでは。 時間があれば、1,4月号以外にもランダムに見てみると、面白い発見があるかもしれません。 (初級編はこちら。上級編は、今後掲載予定です)

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