4.経験者採用と就職氷河期について

公務員は、おおむね10~20代で試験を受け採用されるのが一般的です。しかし、多様性が重視される現代においては、民間企業での貴重な経験を公務員としての職務に活かして欲しいという採用試験(経験者採用)と、就職氷河期世代の支援を目的とし正規雇用労働者としての雇用経験に十分に恵まれなかった方を対象にした採用試験(就職氷河期世代に限定した中途採用試験)が実施されています。
どちらの試験も団体により受験資格(民間企業等の経験年数の計算方法など)が異なるので、必ず募集要項を確認するようにしてください。

経験者採用と就職氷河期の共通点
  • 教養試験のレベルは高卒程度が多く、教養試験を課さずにSPIなどの場合も多い
  • 人物重視の傾向が多い
筆記試験の難易度は低めで受験しやすい傾向にある。反面、受験者が多いので倍率は高くなる傾向があり高得点が必要になる場合もある。
経験者採用の特徴

募集要項に「大学を卒業した者」「高校を卒業した者」などと明記されている場合はその条件に縛られます。つまり、高卒の場合は大卒区分を受けられませんし、逆に大学を卒業してしまうと高卒区分は受けられません。また、①年齢制限の例にあるように「学歴を問わない」と明記されている場合は、学歴は関係ありません。

  • 受験資格に民間企業等での職務経験年数が課される
  • 職務経歴書や経験者論文が課されることが多い
  • プレゼンテーションなどの試験が実施されることがある
これまでの職務経験(力を入れてきたこととその成果、失敗した経験及びそこから学んだことなど様々な具体的な経験)をまとめておき、公務員としてどのように活かしていきたいかをまとめておく必要がある。
就職氷河期の特徴
  • 「就職氷河期世代」については、概ね1993(平成5)年から2004(平成16)年に学校卒業期を迎えた世代を指しているが、年齢制限はこれらの世代を中心にしつつも幅広く設定されている。
  • 受験資格は学歴不問・年齢制限のみが多く、正規雇用されていないことを受験資格に設定していることもある。
これまでの経験(職歴以外も含む)や苦労を踏まえて、公務員としてどのように活かしていきたいか、取り組みたいと考えているかをまとめておく必要がある。


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